大転子の出っ張り
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大転子 生まれつき 出っ張っているもの?

大転子 生まれつき 出っ張っている?

・骨盤横の骨が ポコッと出ている

大転子の出っ張り で骨盤の横幅が大きい

出っ張りは生まれつき と諦めている

 

大転子とは 骨盤横のせり出した骨

太ももの骨(大腿骨)の上端外側部分です

この大転子自体は 個人差による骨の大きさに

よって 出っ張りが目立つケースはあります

 

しかし 股関節のアライメント異常によって

大転子部分が 外側にせり出してくることも

 

生まれた後の股関節のトラブルによって

股関節の形成に問題が起こるケース

 

それを 発育性股関節形成不全 と言います

脱臼、亜脱臼、臼蓋形成不全を含めて

発育性股関節形成不全と呼ばれています

 

生まれてすぐに 股関節が外れていた または

外れかけていた その状態をそのままにして

いた為 股関節が正しく形成されず はまりに

問題が出てくる

 

産後1か月、3,4か月の検診で股関節の異常

が無いか確認がされています

 

1970年代の脱臼予防活動や最近の少子化により

激減した

しかし 2013年の日本小児整形外科学会の調査

では まだ全国的に発症があり 1歳以後の

診断遅延例が 15%と予想より多くなっていた

と 先行研究で発表されています 1)

 

大腿骨の凸部分 と 骨盤の凹部分が

キレイにかみ合うことで 股関節のバランス

が作られます

 

生まれつき 大転子が出っ張っている ケース

の一つに この臼蓋形成不全 が考えられます

 

では 正しい股関節のはまりとは

どのような状態なのでしょうか

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大転子 生まれつき 出っ張っているの?

 

股関節は 大腿骨の凸部分(骨頭)が

骨盤側の凹み(臼蓋)に覆い被さるように

できています

 

日本人の骨頭被覆は欧米人に比べ浅い 2) 

と言われています

根本的に股関節のはまりが浅い

 

はまり(被覆)は骨盤の臼蓋と大腿骨骨頭の

4つの角度等(骨頭臼蓋指数)で数量的に表現

されます

 

調べるためには股関節をレントゲンで撮る必要

があります

 

その日本人の一般的な数値は

CE(center edge)角:20°以下

Sharp 角:45°

AHI(acetabular head index)

ARO(acetabular roof obliquity):15°以上

※詳しくは 上記参照WEB 2) をご覧ください

 

これらの数値を用いて 骨頭被膜の状態を

確認していきます

 

臼蓋の骨頭被膜の変化は 臼蓋形成不全による

影響がありますが姿勢によっても変化が起こる

 

先行研究では

骨盤前後傾斜は 臼蓋の骨頭被覆率を変化させ

特に 骨盤の後傾の強い群では 前方の骨頭被覆率

の減少が認められた 3)

と発表されています

 

骨盤が後ろの傾くことで 股関節のはまりに

変化が現れる ということです

 

臼蓋形成不全による股関節のはまりが浅い

という方は 専門家への相談が必要なります

 

しかし 姿勢の崩れからくる はまりの問題で

あれば 姿勢を整えることで 股関節のバランス

に変化が出てきます

 

このケースであれば 生まれつきというより

後天的な問題となっていきます

 

次に 姿勢の崩れによる大転子の出っ張り

について ご紹介させて頂きます

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姿勢の崩れからくる 大転子の出っ張り

 

股関節の被膜率に変化が多く出る姿勢は

骨盤の後傾姿勢 です

 

骨盤が後ろに傾くと 背中が猫背になりやすく

なります

日頃の姿勢はこうなっていませんか?

こういう姿勢が 骨盤の後傾姿勢です

 

骨盤が後傾してくると 膝がくの字に曲がり

重心を前ももで支えがちになります

立って 前ももを触ると 硬くなっていませんか

 

前ももで重心を支えていると大転子を引き込む

お尻の筋肉が 機能低下を起こしていきます

 

骨盤が後傾してくると股関節のアライメントが

崩れるだけでなく 大転子を引き込む機能性が

落ちて 大転子の出っ張りにつながっていく

 

大転子の出っ張りでお困りの方は

骨盤をまっすぐ立てる

事が重要です

 

先天的なトラブルがあったとしても

それを庇うなど 後天的なクセも同時に

起こっていることが多いです

 

姿勢の崩れという 後天的なクセを整える

だけでも 今の出っ張り感に変化が出る可能性

があります

 

生まれつきだから と諦める前に 一度

姿勢の見直しをしてみてはいかがでしょうか

 

大転子を引っ込める姿勢を知りたい

大転子を引っ込めるエクササイズを知りたい

 

という方は 上記リンクも合わせてご覧下さい

 

【まとめ】

生まれつき 大転子が出っ張っている

 

出産後の股関節のトラブルにより 脱臼 亜脱臼

臼蓋形成不全 といった 発育性股関節形成不全

となっているケースでは 股関節のはまりが

浅くなっている場合があります

 

現在では1か月、3,4か月検診で確認が

されている為 昔に比べれば激減していますが

一部の方には診断遅延が起こっていることも

あります

 

発育性股関節形成不全 の場合では

専門家へのご相談をおすすめいたします

 

一方 姿勢の崩れによって 股関節のはまり

に影響が出ることもあります

 

骨盤が後傾すると 股関節のはまりに変化が

確認されています

 

日頃の姿勢で 骨盤が後傾し 猫背になって

いる方は 骨盤をまっすぐ立て 背筋を伸ばす

股関節のアライメントを整える 第一歩です

 

先天的な問題の方でも 後天的な問題も同時に

起きているケースが多く見受けられます

 

大転子の出っ張りが気になる方は 姿勢の

見直しをして 出っ張り具合が変わるかどうか

を確認してみてください

 

参照WEB:

1)https://www.jstage.jst.go.jp/article/cjpt/2011/0/2011_Ab0681/_pdf/-char/ja

2)https://www.megumikai.com/colum_riha/colum_riha25.pdf

3)https://www.jstage.jst.go.jp/article/nishiseisai1951/42/2/42_2_521/_pdf/-char/ja

 

文責 : 榎本 裕司

整体師歴20年 カイロプラクター

コンディショニングトレーナー

カイラックス恵比寿院 院長

日本健康スポーツ従事者協会 理事

Wasedaウェルネス研究所 研究員

 

監修:相澤 景太

カイラックス治療院 代表

整体師 鍼灸師(国家資格)コンディショニングトレーナー

早稲田大学 人間科学部 健康福祉科学科卒

早稲田大学大学院 スポーツ科学研究科 健康マネジメントコース修士課程修了(スポーツ科学)

早稲田大学スポーツ産業研究所 招聘研究員

 

作成日:2020.12.11

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