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身体文化 丹田

立腰姿勢を意識する際に

『丹田』という場所の意識を

して頂きます。

武道にではよく使われる言葉ですが

この丹田を意識することで

腰を入れた姿勢も安定しやすくなります。

 

日本は従来、

肚(はら)と腰を結ぶ丹田に意識があり

腰を入れて骨盤を安定させて

背骨を中心軸として安定させる

姿勢が一つの文化として

成立していたそうです。

武道武芸の世界はもちろん

職人の世界でも

肚が決まっている

肚がすわっている

など

仕事の質を左右するものとして

基本とされてきたそうです。

身体の文化は 

家庭の中にもあり

食事中の姿勢

箸の上げ下ろし

あいさつの仕方など

社会の中で生きていく技を

父親、母親の背中を見ながら

時には指摘を受けながら

身につけていたそうです。

そのことを「見えない教育」と言い

その「見えない教育」で

姿勢がつくられていたようです。

ところが、

近年、核家族化が進んだことや

労働スタイルの変化などで

家庭の中は、

それぞれが忙しくなっています。

社会に目を向けても

情報化が進む現在では

インターネットやスマホでの

コミュニケーションが主となり

対面のコミュニケーションをとる

機会が減少しています。

 

対面のコミュニケーションに比べ、

電話でのやり取りやメールのやり取りだと、

姿勢や服装など身なりを気にすることもない

まるで、

身体が抜けおちたコミュニケーションとなり

家庭内でも社会の中でも

これまで受け継がれてきた

身体文化が途絶えてきているそうです。

 

道を究めるために体を使って表現していく

身体が基本になります。

動きと、動きによる感覚を

感じ取る事で合理的な動きが生み出され

統一化され「様になった」姿勢になる。

合理的な姿勢は

美しさをともなって

スポーツや運動に精通した人なら

その姿勢をみれば

プレーを見ずとも、

どのレベルの選手かどうか判断できるように

アスリートの世界に限らず

姿勢を見ればその方の元気状態や健康状態が

判断できる事ってありませんか。

まず、取り掛かるべきことは、

腰を入れた姿勢です。

体の軸を一本にして

身体を緩めて

体のバランス整える

そのことで心のバランスも整う。

自身の体や心のコンディションを

常に良い状態で安定的に保てるようになると

見える世界がこれまでと違ってきます。

これまで以上に、相手の状態など

微細な変化や違いが

感覚的に研ぎ澄まされてくるはずです。

 

参考図書

斎藤孝著 「五感力を育てる」

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